イーケ・トニー・ヤンおまけインタビュー


【家庭画報の特集、ジャパン・アーツのガラコン冊子、ジャパン・アーツHPなどで書いても、
さらに書ききれなかったコメント(ユル会話中心)を紹介していきます】

tony
イーケ・トニー・ヤンさん(第5位)

─16歳という最年少での参加でしたね。

はい。このコンクールは、セミファイナリストになれば最後まで滞在させてくれるということだったので、3次進出を目標に、最初の2ステージについては充分準備をして臨みました。
実を言うと、10月14日の帰国便の航空券を予約していたくらいなんですよ! 変更できないチケットだったので、新しい帰国用の航空券を買わなくてはいけませんでした(笑)。

─ええっ。それはむしろ、チケットが無駄になって良かったですね。ところでファイナルのリハーサルのバックステージでダン・タイ・ソンさんをお見かけしましたが、先生はずいぶん心配しているようでしたねぇ。

そうなんです! 彼にとっても、想像を越える結果だったみたい。セミファイナルとファイナルは直前になって慌てて準備しましたから、なんだかインスタントヌードルを準備しているみたいでしたね。“ケイトやエリックのことはなにも心配していないけど、君のせいで白髪が増えた”と言われました(笑)。

─ところで、ヤマハのピアノを選んだ理由は?

今回、完璧に心地よいと感じるピアノがなかったので、すごく迷いました。セレクションのあと、エリックにも相談したんですが……。4台の中ではヤマハが一番弾き心地がよく、カラフルでダイナミックレンジも広く、コントロールが簡単だと感じたので、選びました。

─そういえば、演奏中、ときどき椅子からおしりを浮かせて弾く姿も印象的でした。

そうなんですよね~(笑)。演奏中、熱くなるとついやってしまうんです。あとは、すごく緊張していたので、そのテンションを解放したくて立ち上がってしまうのかも。もちろん、演奏するうえで、パワーを込めるためというのもありますが。
そんなに緊張しているつもりはなかったのですが、ふと気づいたら足が震えていたこともありました。身体が緊張した反応をしているのを見て、自分でもびっくりしました。

◇◇◇

以上、トニー君のおまけインタビューでした。
明るく、素直で優しいけれど、強い気持ちを持っているキャラクターが、音楽に現れているような感じ……と勝手に思いました。
ショパンコンクールは、5年後に本気で挑戦することを念頭に置いて受けたということで、「まだ自分でも成長の途中だとわかっている」との発言もありました。それにしたって、セミファイナル初日の飛行機を予約してあっていたとはおどろきです! 本当にその飛行機で帰ることにならなくてよかったね。
ところで「家庭画報」用のキラキラ写真撮影のとき、トニー君、大きく某スポーツメーカーロゴが入った真っ赤なパーカー姿で現れたため、ロゴの入っていないなにか別のお洋服を……とお願いして着替えてもらったのですが、次に現れたら一気にステージ衣装になったという。
振れ幅がでかい!

★ガラコン会場で販売される、ジャパン・アーツ公式プログラム冊子や、
下記サイトもあわせてご覧ください。もう少し真面目です。
ジャパン・アーツHP トニー・ヤン インタビュー

[家庭画報 2016年1月号 Kindle版]