ワルシャワから記事を更新します


第17回ショパン国際ピアノコンクール、今年もオープニングからファイナルまで現地で取材することになりました。
今回は音楽誌ではなく、「家庭画報」2016年1月号(12月1日発売)がショパンコンクールの大きな特集を組むということで、記事を執筆します。
家庭画報の新年号というと、毎年キラッキラというイメージなので少し緊張しますが、ピアノ好きにもそうでない方にも、ショパンコンクールの臨場感やおもしろさを味わっていただけるよう、じっくり考えながら記事をまとめたいと思います。
ショパンゆかりの地を巡るページも入る予定ですが、このあたりは特に、家庭画報のベテランチームならではの美しい記事が期待できると思います。
印刷も写真も綺麗で、いろいろな見せ方ができ、さらにいろいろなタイプの読者が読んでくれる雑誌でショパンコンクールのことを書くことができるというのは、嬉しいです。

…とはいえ。
みなさんうっすらお気づきだとは思いますが、家庭画報では、私が普段、ピアノ好きのみなさんにお届けしているようなちょいマニアックな音楽的話題は、確実に載せきれない。というか載せてもらえない。
たまりにたまったネタをどこにぶつけたらいいの!ということで、そうした情報は、こちらのサイトで解き放ってゆくことにしたいと思います。
みなさんのネット鑑賞(もちろん現地聴きに来ている方も)がより楽しくなり、またお気に入りのピアニストとの出会いにつながるような情報をお届けできたらいいなぁ。

また、2014年のルービンシュタインコンクールのときも好評だった、コンクールで弾かれるピアノに注目した記事も更新していきます。
ガラコンを主催するジャパン・アーツの公式FBとブログにも記事を提供しますので、あわせてご覧ください。

さて、コンテスタントが使用するピアノ選びも行われ、コンクール第1次予選の演奏順も発表されました。
2010年のコンクールでは演奏順はくじ引きでバラバラに決められましたが、今回はスタートとなるアルファベットをショパン・インスティテュートの人が引き、そこから頭文字のアルファベット順で演奏します。今回は、「B」からのスタートとなりました。
前々回と同様のスタイルに戻した形です。
2005年のとき、この演奏順の形だと、イム・ドンミン&ドンヒョク兄弟が必ず連続になるということが少し(本人たちの間で?)問題になっていて、いろいろな対策がおこなわれていたことを思い出します。どちらも自分の今後のキャリアをかけて臨んでいて、お互いうまくいってほしいけれど、当然ライバル同士という複雑な状況だったわけです。
演奏スタイルは違うとはいえ、やはり連続で弾けばより比べられます。見た目もなんとなく似ている二人だから、余計かもしれません(キャラはまったく違うけど)。
演奏順というのは出場者にとっては大事な問題ですからね。何日目の何時に弾くかという問題はもちろん、誰の前または後に弾くかも、どうしても印象に影響を与えます。
まあ、男兄弟そろってピアノがうまくて、同じコンクールに出て、両方ファイナルまで残る(しかも二人そろって3位に入賞)、ということは激レアケースなので、そうそう起きない問題だと思いますが。
今回の演奏順のことで、10年前のそんな出来事を思い出しました。
10月1日、2日と行われるオープニングコンサートに続き、
3日から始まる第1次予選の演奏順と時間は、こちらから確認できます。