福間洸太朗さんの新連載


これまでにも幾度かインタビューをさせていただいている福間洸太朗さん。
先月は新アルバムをリリース、さらにはフィギュアスケートとのコラボレーションの活動も今話題になっていますね。

そんな福間さんの日本コロムビアの特設サイトで「福間洸太朗の足あと」という連載がスタートしました。クリーヴランド国際ピアノコンクール優勝後の日本デビューから今までの活動を、改めて紹介するという内容です。
……というのも、福間さんは見かけによらずこれまで演奏をしている場所がわりとワイルドだったりするので(アフリカとか、アマゾンとか)、それをもっと知ってもらおうと。
ベルリンと日本を拠点にしていると言いつつ、「同じ場所に1ヵ月以上いるとどこかに行きたくなってしまう」ということで(自由を求めているらしい)、日本にお戻りのタイミングを見計らってお話を一気聞きし、少しずつ紹介してゆく、という記事を書かせてもらうことになりました。


今回公開された第1回は、日本人初の優勝で話題となったクリーヴランド国際ピアノコンクール優勝のときのお話。実はそのときに起きていた出来事と当時の心境が語られています。
当時まだ二十歳ですもんね。悔しかったし辛かっただろうなと思います。
実はこの記事をまとめるいろいろなミーティングの中で、一瞬フワッと、この批評記事のことを紹介していいのだろうかと心配する声も上がったりしました。
でも福間さんご本人には全然ためらう様子はありませんでした。もう過去のことだし、あの時があるから今があると。完全に乗り越えたんですね。彼の中で、自分の音楽や活動への自信が揺るぎないものになったのだなあと、つくづく。
賛辞をうけることもあれば、公で批判されることもあり、それを乗り越えることまでが芸術家の仕事だと思うと、やっぱり本当に強い精神がなくては進めない道なのだなと思います。芸術という答えのないものを批判するとき、信念と責任感を持ってする人ばかりではないでしょうし。(クリーヴランドの件がどうこうと言っているわけではありませんけどね)

今月10月24日には浜離宮朝日ホールでリサイタルも行われます!
CDリリース記念だというのに、単にCDの収録曲目を演奏するわけではないところが、やりたいことのアイデアにあふれまくっている福間さんらしい。
「鐘」というキーワードでつながれた作品を演奏するそうです。

2014年10月24日(金) 19:00 浜離宮朝日ホール
ラフマニノフ:幻想的小品集 Op.3 より 第2曲 前奏曲 嬰ハ短調「鐘」
チャイコフスキー:12の性格的描写-より「11月:トロイカ」、ドゥムカ-ロシアの農村風景
スクリャービン:幻想曲 ロ短調 Op.28
ボロディン:小組曲より「第1曲 修道院にて」「第7曲 夜想曲」
バラキレフ:東洋風幻想曲「イスラメイ」
ムソルグスキー:組曲「展覧会の絵」