うしだくん


先月末、なぜか偶然
牛田智大さんと牛牛さんのインタビュー原稿締切が同じ日に重なって、
モーモーさんなティーンエイジャーの原稿ばかり書いている時期がありました。

牛牛さんのインタビューは次号のぶらあぼに掲載されますが、
まず、牛田智大さんのインタビューがジャパン・アーツのHPで公開中です!

今回は、来る6月、ウィーン・カンマー・オーケストラと
ショパンのピアノ協奏曲第2番を演奏することについて主にうかがいました。

2014年6月5日(木) 19時開演 東京オペラシティ コンサートホール

久しぶりにお会いした牛田さん。
さすがティーンエイジャー、ちょっと見ない間に成長してるなと思ってふと手を見ると、
デカっ!
インタビュー中の話題にも出てきますが、日々手が大きくなっているらしく、
そのせいで練習中、隣の鍵盤をひっかけることがあるというからすごい。
ジャパン・アーツのYoutubeにアップされていた
作品に寄せてのコメント動画を見たら声変わりされていたので驚きましたと言うと、
(まだ恋をしたことがないので、福島の祖父母によせて演奏します、という可愛らしい内容)
「今までと同じことを同じ気持ちで言っているのに、
なんかキモちわるく聞こえて、いやなんです!!」
とのこと。
そんなことないって、牛田くん!

興味深かったのは、これもインタビュー原稿の中に書いていますが、
「ショパンの作品はどこか、さっきまで深刻に悩んでいたのに、
最後で急に、“なんちゃって!”みたいに明るく解決に向かうところがおもしろい。
諦めのようにも聴こえるんですが、その傾向は晩年にいくほど強いと感じます」
というお話。

…つまり、ピアノ協奏曲第2番あたりの作品では、
牛田さん的には、
まだ比較的ショパンが悩み倒しているまま終わっているように聴こえるみたいなんですね。
なるほどなと思いました。
若いころの作品のほうがまだ明るい、という先入観があったので、ちょっと新発見です。

モスクワ音楽院ジュニアカレッジのお話も聞きました。
基本的に日本でモスクワ音楽院の先生方のレッスンを受けるというスタイルのようですが、
まれにモスクワにもレッスンを受けにいくことがあるということで。
モスクワどうでした?と尋ねると、
「そうですねー、なんだかかわいい国でした!」
との、予想外の返答!
鋭い目つきの警察や警備の人がウロウロしていて、
挙動不審な動きでもしたらすぐにひっとらえられそうなあの街をして、かわいいとは…。
さすが牛田さん。肝すわっとる。

「いえ、もっとゴツい感じの街を想像していたのですが、
街並みの色合いもやわらかいですし、なんだかかわいらしいと思って!」
ということらしい。
確かに、案外クリーム色とか薄ピンクとかの建物が多いもんね。
…その合間にスターリン的なグレーの建物がズドーンと建っているわけだけど。
まあ、あれも夜ライトアップされていれば綺麗だしね。

そんなわけで、肝のすわった牛田さんの海外オーケストラデビュー公演、
心身ともに成長した演奏が聴けそうで楽しみです。