「kotoba」春号でインドの連載がスタート


中村紘子さんの本が発売されて、
本当ならいろいろ内容の紹介などしたほうがよいところ、
すぽんと1ヵ月近くもインドに行ってしまって、戻ってきました。

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(大都会ムンバイの街並み)

とはいえ、今回のインド行きは、単にカレーを食べまくったり遊んだりしに行っていたわけではなく(実際、カレーは食べまくっていましたが…)、
れっきとした理由というか、成し遂げるべきミッションがありました。

そのうちの一つが、
今年1年間、集英社の言論誌「kotoba」で書くことになった連載のためのリサーチ。
一部の人々の間で注目を集めているインド社会の現状を、
西洋クラシックの受容の様子から読み解いてみましょうという、
良く通ったな〜という企画です(ありがたや)。
実はもうこの第1回はすでに、先日発売の春号に掲載されています。

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初回は導入ということで、こんな内容を取り上げました。

「インドはオペラを歌う」~西洋クラシック音楽で大国を読む~
第1回 巨象インドの音楽事情
・西洋クラシックがインドでほとんど受け入れられてこなかったわけ
(旋律のインド、和音の西洋/植民地支配時代のインド・ルネサンス)
・ベートーヴェンやワーグナーがインドから受けた影響
・舘野泉さんが1980年ごろインドでコンサートをした時の話
・1960年のN響世界ツアーがデリーからスタートした話
・最近のインドでの西洋クラシック人気の様子

連載は、このあと3回続きます。
今後話題は、インドの音楽学校事情、現地でのヤマハさんのがんばりっぷり、
ロシアン・ピアノ・スタジオ(byインド人先生)の驚きの現状、
メータさんの話など、どんどんディープになってゆく予定…どうぞお楽しみに。

ちなみにこの号の巻頭特集はブレードランナーということで、
熱狂的ファンの間で話題らしく、売り切れ続出みたいです。
ブレードランナーファンに、
果たしてインドのクラシック音楽事情というダサめのトピックスはささるのか…。

あと、井出明氏の新連載、「ダークツーリズムと世界遺産」もおもしろかった。
ポーランドのオフィエンチム(アウシュヴィッツ)の話などが載ってます。
私も、以前この場所を訪ねたときのことを旧ブログにアップしていますが、
現地に行っていろいろ考えたことを思い出しました。良い雑誌。

「kotoba」、普通の本屋さんで見かけることは少ないですが、
蔦屋書店的なお洒落本屋さんにいくと、よく置いてありますよ。
見かけたら、ぜひお手に取ってご覧くださいませ!