4月13日(日) 南青山CAY


2014年 4月13日(日)
開場12:00 開演13:30

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サントゥールとタブラ、それぞれの楽器の日本人奏者として今もっともうまいふたりが繰り広げる、白熱のインド古典音楽ライブです。ムンバイ行きっぱな しの新井孝弘、年一度、春の一時帰国にあわせての貴重な企画。タブラ奏者としてジャンルを越えてひっぱりだこのユザーンと、キレキレのセッションが実現します。

楽しそうなふたりの写真は、2012年のライブのときのものです。
ここで、出演者のふたりを紹介したいと思います。

Uzhaan

こちらのカレーを食べている人がタブラのユザーン君です。
タブラを究めるべく毎年のようにインドに通い、あのザキール・フセインをはじめとする師の元で学んでいます。音がみずみずしく、とにかくうまい。ある方が、リズムが次々湧き出すものすごい人形か、リズムマシーンみたいと言っていたことがありましたが、これすなわち、演奏を聴いているとなにか超人的なリズム感覚を見せつけられているかのような感じがするということ。
「ムンバイなう。」というツイッター本も人気。一見やる気のなさそうなトークが大変おもしろいので、それだけでも聴きにくる価値があります。埼玉県川越出身。

Arai

そしてこちらがサントゥールの新井孝弘君です。
ムンバイに行ってシヴ・クマール・シャルマーというすごい演奏家の弟子になったっきり、全然日本に帰ってきません。ですが、どんどんグレードアップして今や日本のサントゥール奏者として一番うまい人なのではないかと思います。弦をくるみの木のバチで叩く打弦楽器サントゥールは、ピアノのご先祖とも言われるものです(弦は、ピアノの弦を使うこともあるみたい)。超絶技巧な新井君の演奏は、神秘的な響きがとてもアグレッシブな表情を見せ、ぞくぞくします。埼玉県久喜出身。埼玉県民、アツいぞ!

 

さて、このふたりのインド音楽のライブについて書くとき、いつもどうしても引用したくなる新井君の言葉があります。思えば初めてムンバイで新井君に会ったとき、ちょっと真面目な音楽の話のなかで聞いた言葉です。

「インドの古典音楽では、練習とは精神面での思考を突きつめ、自分の内面に向かうこと。練習することによって、精神的な高みに昇っていく。それを人前で演奏することによって、聴く人はその修行をすることなく、演奏者の究めたところに連れていってもらうことができる。つまり、音楽が美しいとか心地よいというのとは異なったところで演奏されている」

インド音楽は1曲でものすごく長かったりするし、いわゆるメロディがつかみにくいパートもわりと延々続いたりするので、聴き慣れていないとどう向き合ったらいいのかわからないかもしれません。が、こういう演奏家の考えを聴くと、接し方がわかるような気がします。つまり、シンプルに音楽に身を任せていればいいと。

ちなみにこの前ユザーン君はたまたまニコライ・ホジャイノフがラ・カンパネラを弾いた回の「らららクラシック」を見た模様で、(私が取材したことがあるとかを知らずに)、ホジャイノフって人知ってる? あの人すごいね、ピアノの音ってすごいね、ラ・カンパネラってあんなにかわいくてかっこいい曲だったんだね、コンサートあったら今度は聴きに行きたい、オレももっと練習しよう、と言っていました。ジャンルを越えた衝撃っていうのが、嬉しいしおもしろいなとつくづく思いましたよ。

そんなわけで、普段クラシックのピアノを聴いているというみなさんも、ユザーン君や新井君の演奏が、衝撃体験になるかもしれません。新しい音楽のトビラを開いてみてください!

2012年の公演の様子は、旧ブログのこちらでご紹介しています。


新井孝弘×ユザーン 春爛漫!インド古典音楽ライブ

チャージ:予約 3,000円 / 当日 3,500円 (全席自由)
会場:CAY(スパイラルB1F )東京都港区南青山5-6-23

〔ご予約〕CAY 電話 03-3498-5790(12:00~20:00)
またはスパイラル公式サイトから http://www.spiral.co.jp/